メルマガ購読・解除
 
RECOMMEND
バナナフィッシュ(2)
バナナフィッシュ(2) (JUGEMレビュー »)
井上和彦,アクション百田,古澤徹,松本保典,ラジオ・サントラ
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
OTHERS

05
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--

BANANA DREAM

少女漫画BANANAFISHの二次創作ブログです。アッシュと英二の幸せな日常話を中心に、バナナフィッシュのキャラクター達とのギャグ・パロディ創作小説を掲載しています。
ブログの最新記事をメールでお届けします!

最新の記事をメールマガジン形式でいち早く配信しています。
ブログにはない、おすすめ情報やためになる情報もお届けしています。
よろしければ、登録してみてください。
<< バナナフィッシュ版 白雪姫1 〜王妃の怒りを買った姫〜  | main | バナナフィッシュ版白雪姫3 〜王子、悪魔の森へ〜 >>
バナナフィッシュ版白雪姫2 〜女王と王子の愛憎劇〜
0


     スノー王国の隣国、リンクス王国はディノ女王が統治して
    いた。女王は莫大な財宝を持つお金持ちだが、独身だった。


     後継ぎがいなかったので、国民の中から最も美しい子供を
    買って養子にした。その子供には多くの家庭教師をつけ、
    一流の教育をうけさせた。


     子供にはアッシュと名前をつけ、王子は成長と共に強く
    美しい理想的な王子様に育った。


           ***   


     アッシュ王子の部屋に入った召使いのマックスは、
    アンティーク家具に隠れながら王子に声をかけた。


    「アッシュ王子、朝ですよ。起きて下さい」
    「……」
    「アッシュ王子――」


     その時、王子のサイドテーブルにあった置時計がマックスに
    向けて飛んできた。それは家具に激突してこわれてしまった。
     マックスは家具に隠れていて正解であった。
    「危ないところだった……」
     マックスは胸に手をあててため息をついた。


     上半身裸で寝ていた王子はマックスの声を無視し、
    シーツかぶって寝てしまった。


    「しかし王子……ディノ女王がお待ちです……」
    「……嫌だ」


     王子は拒否した。王子が朝に弱いことは前から知っていたが、
    ただの低血圧や反抗期だとは思えない。
     ここ最近、王子は女王と一緒にいることをひどく嫌った。


     マックスはため息をついた。王子を起こすのは諦めて、
    ディノ女王の部屋へ向かった。


     マックスは女王の部屋のドアをノックする。
    「失礼します」
    「お入りなさい」

     女王は革張りのソファに腰掛け、ペットの猫をなでていた。


    「ディノ女王様……アッシュ王子を起こしましたが
     拒否されてしまいました」
    「最近の王子は反抗的ね……本当に困った子……
     お仕置きが必要かしら? 」


     ディノ女王の目が一瞬ギラリと光ったのをマックスは
    見逃さなかった。


    「今日の王子は体調がすぐれないようでした。」
     マックスがフォローした。


    「そうなの? じゃ、仕方ないわね……
     今日のところは許してあげる…… 」
     女王はクスッと笑った。

    「ではディノ女王様にハーブティーをお持ちします」
     そそくさとマックスは部屋を出た。


     部屋を出たマックスはキッチンにかけこんだ。タバコを吸い
    ながらため息をついた。

    「はぁー、怖かった……」

    「マックス、どうした? 」
     マックスと同じ召使いのジョージが声をかけた。

    「ディノ女王だよ。怖いのなんの。ぞっとしたよ。
     王子に対して妙な気持を持ってるんじゃねぇか? 」
    「……まぁ本当の親子じゃないしな。王子のあの美貌を
     間近で見ていたら、どうにかなっちまいそなのも
     分かるかもな……」
    「なーに言ってんだ。こっちはフォローするのが大変だぞ」
     怒ったようにマックスは言った。


    「そのわりにお前、王子の面倒をちゃんとみているじゃ
     ないか」
    「当たり前だ。王子の兄と俺は親友だったからな」
    「王子の兄が死んでもう1年たつのか」
    「女王が殺したという噂もある……」
     マックスはため息をつきながらつぶやいた。


    「どうして女王が王子の兄を殺す必要がある? 」
    「王子が兄に会いたくて城を出ようとしたからさ。
     女王は王子に逃げられては困るんだよ 」
     マックスとジョージはアッシュ王子に同情した。


           ***   



     召使いのマックスが王子の部屋を出た後、王子はすぐに
    起きあがった。


     この城に連れてこられてから アッシュ王子の自由はない。
     ディノ女王が組み立てたスケジュールで一日が決まるのだ。


     王子はうんざりしていた。一日でも早く自由になりたかった。
     一年前に兄のグリフィンが謎の死を遂げた前後から
    ディノ女王はひどくアッシュに干渉するようになった。


     着替え中にわざと部屋に入ってきたり、髪や肩に触れてきたり
    時々妙な視線すら感じるようになってきた。
     王子は身の危険を感じていた。


    「普通の暮らしがしたい……子供の頃、死んでしまった兄さん
     と一緒にいた時のように…… 」


     王子は自分の兄の死を女王が仕組んだ事だと確信していた。
     そしてある事を計画していた。
     (後継ぎなんて絶対になるものか! )

     窓から空を見上げて言った。
    「国を出て、俺は自由になる! 」

     

           ***   


     ディノ女王は多くの財宝を持っていたが、その中でも
    「魔法の鏡」は特別なものだった。


     この鏡は隣国、スノー王国のユーシス王妃も持っていた。
    鏡を通してお互いに話をすることができた。


     ユーシス王妃の鏡と異なる点は、ディノ女王の鏡は世界で
    最も美しい男女の姿がうつしだされるところだ。


     毎日、鏡を通じて 王妃が質問してきた。
    「鏡よ鏡、この世で最も美しい女性は誰? 」


     ディノ女王の鏡には王妃の姿が鏡に写った。女王は答えた。
    「ユーシス王妃、あなたです 」

     しかしある日、鏡には白雪姫の姿が写っていた。
    ディノ女王はユーシス王妃の質問に答えた。
    「ユーシス王妃、世界で最も美しい女性は白雪姫です 」


     王妃はどうすれば自分が一番になるのかを聞いてきた。
     冷酷な女王は、英二姫がこの世から消えればユーシス王妃が
    一番になると答えた。ユーシス王妃も納得した様子だった。


     ディノ女王は、この世で一番美しい女性が誰かなんて
    どうでもよかった。自分が一番でありたいとも思わなかった。


     そんな事よりも――鏡にうつる【この世で一番美しい男性】
    をうっとりと見つめた。


    「――美しい。最高傑作だ」


     その男性は、後継ぎのアッシュ王子だった。
    あろうことか、ディノ女王は血のつながらない我が子を
    愛してしまったのだ。


     女王は鏡にうつったアッシュ王子の姿を指でなでた。
    それだけでは飽き足らず、鏡を舌で舐めた。

    「アッシュ……」

    (私は、お前さえ手に入ればよい――)

     女王はつぶやいた。
    「お前を離さないぞ――永遠に! 」


    <続>


    らぶばなです。
    白雪姫第2話をおおくりしました。今回は王子様、アッシュの
    お話です。ディノ女王は月龍以上に手ごわい気がします(笑)
    鏡を舐めるのは……少し怖いかもしれませんね。

    お読みいただき、ありがとうございました。
    応援・コメント・メッセージは拍手ボタンからどうぞ!

    | 夢妄想・シリーズ編 | 07:04 | - | trackbacks(0) | - | - |
    http://love-banana-ae.otonagami.com/trackback/97