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バナナフィッシュ(2)
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BANANA DREAM

少女漫画BANANAFISHの二次創作ブログです。アッシュと英二の幸せな日常話を中心に、バナナフィッシュのキャラクター達とのギャグ・パロディ創作小説を掲載しています。
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<< もしもアパートに妖精が現れたら・2 | main | バナナフィッシュ版白雪姫2 〜女王と王子の愛憎劇〜 >>
バナナフィッシュ版 白雪姫1 〜王妃の怒りを買った姫〜 
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     むかしむかし、【悪魔の森】と呼ばれる大きな森があった。

     人間が森に入ると悪魔に食べられるという噂がいつの間にか
    広まり、噂を信じた人々は決して森に近づかなかった。

     そしてこの森の両端に人間が住み始め、スノー国とリンクス
    国の二国ができた。


     スノー国とリンクス国は悪魔の森がある為に、お互いにどん
    な国なのか知らなかった。


     スノー国には国王と王妃がいた。王妃は子供を産んだ。
     その子供は 英二姫と名づけられた。

     雪のように白い肌、真っ赤な唇、黒い艶のある髪を持つ
    英二姫は国民の間で『白雪姫』と呼ぶものもいた。


     英二姫の誕生を国民は喜んだが、英二姫の母親は姫が産まれ
    てまもなく病気で亡くなった。

     そして英二姫はすくすくと成長していった。


            ***   

                 
    「英二姫様……起きて下さい。もう朝ですよ」
     女中のマーディアがカーテンを開けた。窓から差し込む光が
    すやすやと幼子の様に眠っていた英二姫の顔にあたった。


     眩しそうに瞼を指先でこすりながら、英二姫はゆっくりと
    つぶやいた。
    「うーん、あと……5分……」


     再び心地よい眠りにつこうとする、その幸せそうな寝顔
    を見たマーディアは思わずクスクスと笑ってしまった。

    「英二姫様、先ほども同じ事をおっしゃいましたわ」
    「……え? そう? 」

     寝ぼけていた姫がようやく目をさました。

    「おはよう……起こしてくれてありがとう」
     そしてにっこり笑う。


    「いいえ。国王と王妃がダイニングでお待ちですよ」
     マーディアは姫に着替えを手渡した。

    「あ……今すぐ支度するね! 」
     姫はベッドから起き上がり、慌てて服を着替えだした。


           ***   


     王族専用ダイニングでは国王と王妃がすでに着席していた。
    遅れて入ってきた英二姫を見て国王が声をかけた。


    「英二姫、おはよう」
     父親のブランカ国王が優しく微笑んだ。


     国王は長身で筋肉質、黒髪で長髪の凛々しい顔で、女性
    から大変人気があった。
     見た目だけの男ではなく、国王は狩猟・剣術・武道も
    完ぺきで、国内で彼にかなうものはいなかった。


    「英二姫、おはよう。私、待ちくたびれたわ。
     もう少し早く起きなさいね」
     継母のユーシス王妃がチラッと姫を見て言った。


     白雪姫の継母のユーシス王妃は、とても綺麗で知識が豊富
    で不思議な力を持つ女性だった。ブランカ国王はユーシス
    の美しさに一目ぼれして結婚を申し込んだのだ。


     ユーシス王妃は優しそうな顔をしているが、怖い一面を
    見せるところがあった。気位が高くて高慢ちきな上、
    自分より美しい女が我慢ならない性格であった。


    「お父様、お母様、おはようございます。
     お待たせしてすみません」
     姫は素直に謝った。


    「いいんだよ。英二姫が慌ててくると思ったから、私は
     楽しみにしていたぐらいだよ。さ、座りなさい」
     娘に甘い国王は笑って言った。


    「ちょっと、ジェシカ! 3人揃ったから早くコーヒーを
     入れてちょうだい! 気が利かないわね! 」
     それを見たユーシスは苛立って、女中のジェシカに強い
    口調で命令した。


    「は……はい! ただいま! 」
     ジェシカは慌てて部屋を飛び出した。

     

          ***   


     調理場ではジェシカとマーディアが朝食の用意をしていた。

    「ねぇマーディア、ユーシス王妃ってムカつかない?
     英二姫はあんなに素直で可愛いのにさぁ! 」

    「ジェシカ、落ち着いて。あの人は朝に弱いのよ。
     それに英二姫と王妃は血のつながりはないじゃない」

     

     皿にサラダを盛り付けながらジェシカは言った。
    「国王様が悪いのよ。見た目だけであんな女を選ぶ
     なんて。英二姫が可哀そうだわ! ここ最近、王妃は
     姫に対して冷たいのよ。気づいてた? 」


    「……何となくね。英二姫は言葉に出さないけどきっと
     気づいているわ……どうしてなのかしら? 」

    「マーディア、決まってるじゃない! 英二姫がどんどん
     可愛くなってきてるからよ。国王や男どもの関心が
     自分以外に向けられるのが腹立たしいのよ! 」
     ジェシカは眉間に皺よせた。


     コーヒーの芳醇な香りが漂ってきた。
    「でもさ、あんなヒステリックに怒らなくてもよくない?
     あの人のコーヒーにインクでも入れてやろうかしら? 」
     カップにコーヒーを注ぎながら、ジェシカは嫌味っぽく言った。


    「でも王妃の毒見係はジェシカ、あなたよ……」
    「もぉ! 悔しい! 」
     ジェシカは拳をにぎりしめた。


           ***   


     食後、英二姫は国王の部屋でくつろいでいた。

    「ブランカお父様、悪魔の森には魔物が住んでいるの? 」
    「英二姫、森には入っちゃだめだよ。あそこは怖い場所
     だからね」
     国王は心配そうに姫を見た。


    「私、子供じゃないわ。19歳だし、もう大人よ」
    「そうだね、でもお前はおてんばだから心配なんだ」
     国王がなだめるように言った。


    「お父様やお母様を心配させたいわけじゃないわ」
    「私もお前と同じ年ごろは、下界を冒険したり恋をしたり
     いろいろなものに興味を持ったよ」
    「お父様は今も恋をしているわ、お母様にね」
     いたずらっぽく笑って姫は言った。


    「ふふふ……言うね。お前には好きな人はいないのか? 」
    「え?好きな人?今はいないわ。お父様のように強くて
     賢くてハンサムな人が現れたら恋をするかもしれないわ」

     恋をしたことのない姫は顔を赤らめた。


    「私は嫉妬するかもしれないな。お前の恋を認めるかは
     分からないが、冒険は認めてあげよう」

     仕方ない、といった表情で国王は言った。


     姫は驚いて国王を見た。
    「森に行ってもいいの? 」


    「森は駄目だ。だが森の手前にある草原ならいいだろう。
     獣が出るかもしれないから、猟師の伊部と一緒に行きなさい。
     あそこには馬小屋があるから乗馬でもしてきなさい」

    「ありがとう、お父さま! 」
     姫は国王に飛び付いた。


           ***   


     パウダールームにいた王妃は魔法の鏡に問いかけていた。
    「鏡よ 鏡、この世で最も美しい女性は誰? 」


     この鏡には不思議な力があった。王妃が鏡に問いかけると
    隣国の女王ディノの姿が鏡にうつるのだ。

    「それはユーシス王妃、あなたですよ」
     ディノ女王が答えた。


    「まぁ、嬉しいわ! ディノ女王、ありがとうございます」
     王妃は答えを聞いて安心した。ディノ女王は本当の事しか言わないのだ。
     毎日のように王妃は鏡を通じてディノ女王に問いかけていた。


    「鏡よ 鏡、この世で最も美しい女性は誰? 」
     この日もユーシス王妃は鏡に向かって問いかけた。すると思いがけない

    答えが返ってきた。


    「それは白雪姫です。」
     鏡に写ったディノ女王が答えた。


     王妃は眉をつりあげて確認した。
    「ど……どういう事? 今まで私が一番綺麗だと言ってくれ
     ていたじゃないの! 」
     体を震わせ、激しく狼狽した。


    「確かに今まではそうでした。しかし成長した白雪姫が現在、
     この世で最も美しい女性です。私の言う事は絶対です」


     ディノ女王のあまりの答えにユーシスは怒った。目の前にあったグラスを

    床にたたきつけ、ガラスの破片があちこちに散乱した。だが、跳ね返った

    ガラスの破片が王妃の顔をかすめた。


     王妃は慌てて鏡を見ると、自慢の肌にうっすらと血がにじんでいた――


    「キャァァァ――! 私の顔、顔に血が――! 」
    王妃は顔に手をあて、大声で叫んだ。


     女中のマーディアがその声を聞きつけ部屋に飛び込んだ。
    部屋はガラスの破片とメイク道具が無残に散らばっていた。


    「ユーシス王妃さま! まぁ大変! いますぐ医者を呼んでまいります!」
     マーディアは部屋を飛び出した。


     呼吸がうまくできず、王妃はハァハァと大きく息をはいた。
    妬ましさのあまり、いても立ってもいられなかった――


    「……どうすれば、また私が一番になれるの?」
     王妃は鏡にうつるディノ女王を睨み付けて言った。


    「それは白雪姫がこの世から消えればあなたが一番になるでしょう……」
     ディノ女王は淡々と――それが当然とでも言う様に王妃に告げた。


    「そうね……英二姫め! もう姫の顔など見たくない!
     私をこんな目にあわせたんだ……覚悟してもらうよ」


     ユーシス王妃は微笑んだがその目は笑っていなかった。それを見ていた

    ディノ女王もニヤリと笑った。


    「英二姫、死んでもらうよ! 」



    <続>




    ブログ管理人のらぶばなです。

    グリム童話の「白雪姫」をバナナフィッシュのキャラクターで新たに創作
    いたしました。
    白雪姫の創作は、バナナフィッシュ創作サイト様たちの
    ご協力がありました。

    もともとは、いきあたりばったり の臼井ころも様のリクエスト企画です。
    BANANAFISH memories yukino様が【白雪姫をイメージした
    アッシュと英二のイラスト】を臼井ころも様にリクエスト
    されました。

    その素晴らしい絵に私が触発され、ころも様とyukino様よりご了承
    いただいた上で、今回のお話を作らせていただきました。

    まずは、ころも様の白雪姫のイラストをぜひご覧ください。

    ・アッシュと英二
    http://usui554.blog85.fc2.com/blog-entry-260.html#more
    ・ゴルツィネと月龍
    http://usui554.blog85.fc2.com/blog-entry-262.html
    また、yukino様もベイビーズ達の可愛い白雪姫のお話を作られています。
    http://blogs.yahoo.co.jp/campana1991/27348532.html

    快く了承していただいたお二人に感謝すると共に、皆さまに楽しくお読み
    いただける事を願います。
    どうぞ次回をお楽しみくださいませ。

    コメント・応援・感想は拍手ボタンからどうぞ♪


     以下、拍手お礼です。

    22:00前後にメッセージを下さった読者さま
    (お名前がなかったのですが、恐らくいつもメッセージを
     下さるあのお方だと思います……)
    新シリーズを楽しみにして下さいまして、ありがとうございます。
    月龍は目が離せないですね。何をしでかすのやら。
    鏡の中のゴルは確かに部屋に置きたくないですね。見えないように
    裏向けるかどこかへしまうかも……(笑)
    マーディア姉さんも、地味ながらもシッカリ活躍してくれますよ。
    それぞれの個性が出ていればよいのですが……。
    そろそろ王子様に登場してもらいたいですね。

    他、拍手を下さった方、ありがとうございました。

    yukino様
    メルヘンな話が好きなので、つい魔法やら妖精やら
    登場させてしまいます。そのうちジブリとバナナをコラボ
    させるかもしれません。
    白雪姫を楽しみにしていただき、ありがとうございます。
    いつもお忙しいと思いますので、時間に余裕のある時に
    メッセージをいただけるだけで嬉しいですよ。
    ありがとうございました。
    | 夢妄想・シリーズ編 | 07:00 | - | trackbacks(0) | - | - |
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